我、一法の心より疾き者を見ず。譬うるに喩うべきもののなきこと、猶、獮猴の如く、一を捨て、一を取りて、心専ら定まらず。 (『増壱阿含経』)
本年の干支は丙申。さて、仏教では、止観や禅によって心身の集中と統一をはかりますが、できないのが凡夫。その心のありさまを、経典では、獮猴(サル)にたとえて説いています。今や、釈尊の時代からは考えられないくらいのスピードで社会が変化していますが、心身の集中と統一は重要な課題のままです。
小社も、じっくりと読んでいただける本の出版をめざして、精進してまいります。
ますますのご教導とご鞭撻、よろしくお願いいたします。
二〇一六年 丙申 元旦