著作権入門ノート「アートと法」―表現の自由・自主規制・キャラクター 第二版
小笠原正仁 著
定価:本体2500円+税
2020年10月1日発刊
本書はクリエーターのための著作権法入門書である。そして、芸術表現において表現の自由は生命線であるように、その問題についても解説した。もちろん、法律による保護などあろうがなかろうか、芸術は表現すべきものを表現し、人びとに感動とさらには精神的革命を与える。しかしながら、そのような文化的創造はつねに伝統的価値を破壊しながら進んできたわけで、既存の価値観がそこでは常に立ちはだかっていた。それを国家的抑圧から解放したのが、表現の自由という人権である。これこそが近代を作ってきたと言っても過言ではない。この権利を日本的に、ガラパゴス化したのが自主規制である。本書はその特異性と、問題点を明らかにしている。法改定にも対応。
目次
はじめに〈新訂版の序〉
1 法と社会の一コマ
2 著作権法の構成――知的財産権法との関係
3 著作物
4 著作物いろいろ――著作物の例示
COLUMN サウンドロゴ
5 キャラクター
COLUMN 差し止めと損害賠償
6 著作権と商標法
COLUMN 商標登録された商品
7 二次的著作物・編集著作物・データベースの著作物
8 著作者
9 著作者人格権・みなし侵害
10 著作財産権
11 著作権の制限
COLUMN 違法ダウンロード厳罰化
12 保護期間
13 著作隣接権
14 著作権と図書館サービス
15 表現の自由と規制
COLUMN イエロー・ジャーナリズム――ピュリッツァーとハースト
COLUMN 親告罪
COLUMN 罰則
16 自主規制
17 放送の表現の自由と自主規制
COLUMN 罪刑法定主義と法治主義について
18 著作権Q&A
おわりに
〔付録〕 著作権法(抄)
著作権関連団体・機関一覧
- 判型 : A5並製
- 頁数 : 309頁
- ISBN : 978-4-907244-41-5