謹賀新年

皆様

あけましておめでとうございます。

昨年は、日光山輪王寺の開山・勝道上人の物語の漫画を制作させていただき、あらためて、東国仏教の底力を見せられた気がいたします。

そのコミックも集英社から2月に発売されます。

小社としましても本年は、3月から5月までに新刊を出していく予定です。

部落差別解消法が昨年成立しましたが、差別問題、とくに反差別について独自の視点で取り組んでこられた中島勝住先生の『差別をなくすリアリティ』を出します。

これは、教育の現場だけではなく、職域での啓発活動などに最適のものとお薦めします。

吉田純子先生には、トランプ大統領を生み出したアメリカを先生のご専門である児童文学から読み解く本を出します。

旧ヨーロッパから独立して、新しいアダム=アメリカン・アダムを創りだしたアメリカにとって、トランプ大統領はどのようなアダムを体現するのでしょうか。

アメリカのアイデンティティはどのように変貌するのか、現実の課題として重く大きなものです。

さらに、新進気鋭の研究者として和歌山人権研究所の矢野治世美先生の和歌山における差別を歴史的観点からまとめたものを出していただきます。

これは、『和歌山の部落史』(和歌山人権研究所編・明石書店刊)の編纂成果にもとづくもので、いままで見落とされてきた意外な事実が明らかにされています。

そして、牧英正先生の阿吽社にとって記念すべき三作目です。

明治初年の裁判記録を丹念に読み込まれ、幕末・維新の激動の時代を法の継受という観点から切り取った本です。

法制史はもう一冊、奥村郁三先生の中国法制史についての基本書を出します。

中国法の影響下にあった日本の法文化をするどく切り取った、『日本史上の中国』はご好評をいただいておりますが、じつは、先生の研究成果を集大成した中国法制史が俟たれております。

ご安心ください、もうすぐお届けできるかと思います。

他にも、準備中のものがございます。読者の皆様にお届けできるように社員一同がんばってまいります。

2017年1月

株式会社 阿吽社 代表取締役 小笠原正仁

社員一同

 

 

 

 

奥村郁三著『日本史上の中国』の正誤表

p.20  6行目 部(誤)  →  部(正)

p.21 15行目 部(誤)  →  部(正)

p.36 17行目 筆人(誤) →  筆人(正)

p.50 10行目 (やまととももそびえひめのこと)(誤)  →  (やまととももそびえひめのこと)(正)

p.202 13行目 「徐世」(誤)  →  「徐世」(正)

p.210 註4  2巻5号 1966年(誤) →  21巻5号 1972年3月(正)

p.213 16行目 「徐世」(誤)  →  「徐世」(正)

p.223 13、15行目 3000(誤)  →  三千(正)

 

以上、校正漏れがありましたことお詫び申し上げます。お手元の本につきましては、ご訂正方よろしくお願いします。

 

 

新刊案内:希望の「教育と福祉」――子どもの社会的養護と家庭福祉を考える

2012年10月10日発刊。

四条畷学園短期大学で、障がい者(児)問題・人権問題等専攻の教員をされている、曽和信一先生の新刊書。

3.11以降の課題を踏まえつつ、初等教育と児童福祉の分野で、希望をもって進むべき道を論じています。

希望の「教育と福祉」――子どもの社会的養護と家庭福祉を考える

曽和信一著

本書は3.11以降の課題を踏まえつつ、これまでの科学や文明が人権を保護するものとなっていたのかを、教育と福祉の分野において論じるもので、困難を乗り越えて、希望をもって進むべきことを訴えている。

定価:本体価格1800円+税

2012年10月10日発行

目次紹介◆

第一章 なぜ、いま、〝希望〟なのか
はじめに――〝希望〟について考える
第一節 プロメテウスが人類に与えたものとは何か
第二節 希望学について考える

第二章 希望の「教育と福祉」とは
第一節〝希望の教育〟について考える
第二節〝希望の福祉〟について考える

第三章 保育サービスと施設保育
はじめに――子どもの痛みに共感し、寄り添って歩むとは
第一節 保育サービスとその意義を考える
第二節 保育所における保育サービスとは
第三節 保育サービスの課題について

第四章 社会的養護としての施設養護と家庭型養護問題
はじめに――『泣くものか』『続泣くものか』『子どもが語る施設の暮らし』から児童養護問題を考える
第一節 児童福祉施設の現状について
第二節 養育環境上の問題解決を支援する乳児院について考える
第三節 子どもの〝最後の砦〟としての児童養護施設について考える
第四節 家庭型養護としての里親制度とは

第五章 ひとり親家庭への福祉サービスと母子生活支援施設
はじめに――『ふたりのロッテ』から家庭の幸せを考える
第一節 なぜ、ひとり親家庭への支援が必要か
第二節 ひとり親家庭への福祉サービスの具体的支援とは
第三節 母子福祉(居住)施設としての母子生活支援施設について考える

第六章 少年非行と児童自立支援施設
はじめに――『父よ 母よ!』が問いかけるもの
第一節 少年非行とは
第二節 非行少年への対応とその課題
第三節 児童自立支援施設について考える

HPリニューアルしました

これからも阿吽社をよろしくお願いいたします。(12.10.3)

ノーマライゼーションと社会的・教育的インクルージョン

曽和信一著

異質な他者との共生をめざして

障がい者はもとより、ホームレス・失業者・外国人労働者など、社会的に排除された人々を多元的価値観において受け入れ、包み込むという今日的課題をふまえ、“自立と共生”の関係をめざす包摂的の社会関係の再構築を提唱する。

定価 本体1,900円+税

◆目次紹介

まえがき 教育・保育における“不易流行”とは

序章 「障害」の概念を問い直す

第一章 障害者の権利条約について考える

第二章 障害者自立支援法を批判的に考える

第三章 社会的インクルージョンを考える

第四章 特別支援教育と発達障がいのある子どもの問題を考える

第五章 インクルーシブ教育・保育を考える

終章  ノーマライゼーションと社会的・教育的インクルージョンの関わりを考える

 

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