朝鮮社会文化史研究II

平木 實著

高麗時代につぐ朝鮮時代(1392~1897)は、政治思想・儀礼・道徳倫理規範などのあらゆる分野が、儒教、とりわけ朱子学を中心として展開された時代であった。本書は、この朝鮮時代の社会文化に関する諸論考、東アジア漢字文化圏に属する朝鮮半島の言語文化の展開、朝鮮学会創立についての論考をも収録した文化史論集。

本体5900円+税

 

◆目次紹介

はしがき

1 朝鮮時代の郷村における儒教的教化の一側面
―郷飲酒儀礼・郷村儀礼について
はじめに/郷飲酒儀礼・郷射儀礼導入の目的とその経緯
郷飲酒儀礼・郷射儀礼の形式/郷飲酒儀礼・郷射儀礼の実施状況/むすび

2 朝鮮時代中宗・明宗代の旱魃を巡る天譴意識とその社会
はじめに/天譴意識と旱魃/旱魃原因解明の思考方向/旱魃にたいする施策
むすび

3 朝鮮時代後期における圜丘壇祭祀について
はじめに/光海君時代の圜丘壇祭祀復活論
「圜丘壇」から「南壇」への名称変更/南壇の規模/南壇の位置/南壇の機能
むすび

4 朝鮮時代前期における胡椒交易をめぐって
はじめに/胡椒交易の推移/胡椒の栽培と種子旁求問題
胡椒の用途/胡椒消費の状況/胡椒の貯蔵/むすび

5 朝鮮時代の王権に関する一考察
王権と対外関係/王権の象徴としての玉璽/王権と官僚との関係
王権と政治行政機構/王権と祭天祭祀

6 国号「朝鮮」の名称に関する思想史的考察
まえがき/中国の文献にみえる「朝鮮」
朝鮮時代までの文献にみえる「朝鮮」の名称/おわりに

7 朝鮮時代末期の雇工・奴婢に関する一考察
―『魚川誌・魚川駅誌』などにみえる事例分析をとおして

[付1]漢字文化圏におけるハングル文化の展開
まえがき/韓国・朝鮮への漢字文化の伝来・受容とその展開
漢字・漢字文化を受容するさいの困難とその克服/むすび

[付論2]朝鮮学会の創立経緯と天理大学朝鮮学科

あとがき

  • 判型 : A5判・上製
  • 頁数 : 300頁
  • ISBN : 4-900590-68-1

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