和歌山の差別と民衆
――女性・部落史・ハンセン病問題
矢野治世美 著
定価:本体価格2500円+税
2017年3月発刊
『和歌山の部落史』編纂過程で見えてきた、部落問題、女性問題、ハンセン病問題などを独自の視点でまとめており、編纂過程で利用された高野山文書など、重厚な資料操作によって、議論が展開されている意欲的な論文集。
もくじ
まえがき
Ⅰ 女性への差別
一 近世高野山の女人禁制
二 浄土真宗の尼講――紀伊国の事例から
三 部落女性のくらし――和歌山の部落史の史料から
Ⅱ 近世被差別民の多様な情況
一 高野山と被差別民
二 近世紀伊国の多様な被差別民
三 皮田村の生業と生活
書評1 下坂守著『中世寺院社会と民衆 衆徒と馬借・神人・河原者』
書評2 寺木伸明・黒川みどり共著『入門 被差別部落の歴史』
Ⅲ 近代のハンセン病問題
一 ハンセン病問題と和歌山県――近代の湯の峰温泉をめぐって
二 高野山とハンセン病――近代以降を中心に
付論1 和歌山県とハンセン病問題――戦後の新聞記事から
付論2 外島保養院の記憶をのこすために
註
あとがき
参考文献
索引
- 判型 : A5判 上製
- 頁数 : 235頁
- ISBN : 978-4-907244-30-9